オバケの駐在所
かろうじて繋がる視界には
とても綺麗に見えるが
それが死界へ繋がる
誘導灯かと思うと
何とも言えない気分だ。
赤ん坊はどこへ行った?
まだ手元にいるか?
微かに聞こえてくるのは
水の音。
バシャバシャと
何かを洗う水の音。
湖の岸、その音の方には
濡れ女がいた。
「おい、何してる?
そんな所で……。」
女は振り向き
赤子を抱えながら言う。
「あらいやだ。
ぬー様が坊やの体を
洗うよう言ったじゃ
ありませんか。
さぁどうぞ。
綺麗にしておきましたよ。」
赤ん坊を動く事のできない
わしの体に乗っけると
何故か赤子はどんどんと
重みが増していった。
どんどんどんどん
押し潰されるほどに。
女は笑いながら
顔を覗きこんできた。
「大丈夫ですか?
ぬー様。」
……こりゃあ殺されるな。
弱みどころか
死に際だもんな。
すでに遠のく意識。
広がりゆく闇。
風前の灯火って所か。
……つまらんな。
「ぬー様?
大丈夫ですか?
ぬー様!?」
……ん?
「……ぬえ様!」
とても綺麗に見えるが
それが死界へ繋がる
誘導灯かと思うと
何とも言えない気分だ。
赤ん坊はどこへ行った?
まだ手元にいるか?
微かに聞こえてくるのは
水の音。
バシャバシャと
何かを洗う水の音。
湖の岸、その音の方には
濡れ女がいた。
「おい、何してる?
そんな所で……。」
女は振り向き
赤子を抱えながら言う。
「あらいやだ。
ぬー様が坊やの体を
洗うよう言ったじゃ
ありませんか。
さぁどうぞ。
綺麗にしておきましたよ。」
赤ん坊を動く事のできない
わしの体に乗っけると
何故か赤子はどんどんと
重みが増していった。
どんどんどんどん
押し潰されるほどに。
女は笑いながら
顔を覗きこんできた。
「大丈夫ですか?
ぬー様。」
……こりゃあ殺されるな。
弱みどころか
死に際だもんな。
すでに遠のく意識。
広がりゆく闇。
風前の灯火って所か。
……つまらんな。
「ぬー様?
大丈夫ですか?
ぬー様!?」
……ん?
「……ぬえ様!」