オバケの駐在所
体温よりも
グッと冷えた嫌な汗が
頬を伝って地面に落ちる。
外からでも
聞こえるんじゃないかと
言うくらい
苦しく音をたてる
胸の鼓動。
そしてその男が
固まっている私の横を
通り過ぎる時に
微かな声で呟いていた言葉。
「……き、…み…、
…いすきな…美姫。」
歩道の信号は青になり
また赤に変わると
こっちの岸と
あっちの岸の間に
いくつもの車が
行き来しだした。
私は壁に寄りかかり
そのまま膝を抱えながら
しゃがみ込む。
……怖かった。
あの人私が
見えなかったのかな?
小さな水泳バッグの中に
きっとあいつが
探してる物がある。
でもこれだけは
渡せないんだ。
「よぉ、大丈夫かぃ?」
急に男の人の声がして
驚きながら顔を上げると
そこにいたのは先ほどの
おまわりさんだった。
「困ってるみたいだね。
よかったら俺が相談のるよ。
俺は警察なんだ。」
グッと冷えた嫌な汗が
頬を伝って地面に落ちる。
外からでも
聞こえるんじゃないかと
言うくらい
苦しく音をたてる
胸の鼓動。
そしてその男が
固まっている私の横を
通り過ぎる時に
微かな声で呟いていた言葉。
「……き、…み…、
…いすきな…美姫。」
歩道の信号は青になり
また赤に変わると
こっちの岸と
あっちの岸の間に
いくつもの車が
行き来しだした。
私は壁に寄りかかり
そのまま膝を抱えながら
しゃがみ込む。
……怖かった。
あの人私が
見えなかったのかな?
小さな水泳バッグの中に
きっとあいつが
探してる物がある。
でもこれだけは
渡せないんだ。
「よぉ、大丈夫かぃ?」
急に男の人の声がして
驚きながら顔を上げると
そこにいたのは先ほどの
おまわりさんだった。
「困ってるみたいだね。
よかったら俺が相談のるよ。
俺は警察なんだ。」