オバケの駐在所
私はふいと横を向いた。
……この人もちょっと
怪しい人。

「あれ、嫌われてるかな。」

「……あなた
本当に警察官なの?」

「もちろんさ。
なんでだい?」

「だって太陽からの影が
なんだか薄い気がするし、
それに汗1つ
かいてないじゃない。」

そこにいるだけで
じっとりと背中が汗ばむ
午後の暑さ。
色んな物を身にまとってる
警察官にしては
涼しげな顔をしていて
どことなく異様だ。

そんなおまわりさんは
苦笑いをしながら言う。

「困ったな…。
ただの気のせいだよ。

君4丁目に住んでる
織川さん家の娘さんだろ?
ミキちゃんだっけ?」

「なんで知ってるの!?」

私は単純に驚いた。

「そりゃあ知ってるさ。
あんな事件の後だもの。

それよりこの水泳袋の中身、
おじさんが
預かっていいかな?」
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