オバケの駐在所
「…バカね!
あいつが人じゃ
なくなったからでしょ?」
男の子に見えないように
必死で涙を指で払って
鬼から逃げる。
どんどん溢れてくる
涙は、今度は間違いなく
私の瞳から流れでていた。
……パパ、……パパ。
あの日の朝、
私はいつもより
たまたま早く起きたんだ。
1人で起きれたのは
嬉しかったし
夕べの両親の
喧嘩の事もあったから
その日は下に行く前に
きちんと布団をたたんで
友達と遊びに行く用意も
1人でちゃんとやってみた。
パパとママに
褒めてもらおうと
思ったから。
私だってもう
子供じゃないんだしね。
水泳のバッグを持って
嬉々として
居間の扉を開けた。
もしかしたら
私の大好きなアイスも
もらえるかもなんて
期待していた私。
……でも、……でも
そこには床一面の
血だまりの上に
立っているパパ。
手には包丁。
そして辺りに
散らばっている
見覚えのない異物は
全身を切り刻まれた
ママだった。
あいつが人じゃ
なくなったからでしょ?」
男の子に見えないように
必死で涙を指で払って
鬼から逃げる。
どんどん溢れてくる
涙は、今度は間違いなく
私の瞳から流れでていた。
……パパ、……パパ。
あの日の朝、
私はいつもより
たまたま早く起きたんだ。
1人で起きれたのは
嬉しかったし
夕べの両親の
喧嘩の事もあったから
その日は下に行く前に
きちんと布団をたたんで
友達と遊びに行く用意も
1人でちゃんとやってみた。
パパとママに
褒めてもらおうと
思ったから。
私だってもう
子供じゃないんだしね。
水泳のバッグを持って
嬉々として
居間の扉を開けた。
もしかしたら
私の大好きなアイスも
もらえるかもなんて
期待していた私。
……でも、……でも
そこには床一面の
血だまりの上に
立っているパパ。
手には包丁。
そして辺りに
散らばっている
見覚えのない異物は
全身を切り刻まれた
ママだった。