オバケの駐在所
「ちょっと危ないよ。
そんな所に登っちゃ……。」

「うっさいねー。
だって歩くの
疲れちゃったし。
平気よ、このオッサン
とろそーだし。」

とサラリーマンの肩の上に
断りもなく
乗っかるオテンバ娘。
この子はそーゆー
不安なんてのは
なさそーだ……。

「あんまり
いけない事してると
バチがあたるんだからね。」

「あたりませーん。
かっぱえびせーん」

と、めんどくさそーに
舌を出して
おちょくってくる彼女。

その後もバスの中で
平気でアイスを食べたり
イスの上に足をあげたり、
その横柄な態度は
けっこーひどいもんで、
終いにはプールについても
入場券を見せずにスタスタと
中に入ってしまい、
こっちを振り向きもしないで
更衣室に入っていく。

自分勝手と言うのか、
子供と言うのか……。

そして園内の
待ち合わせの場所に、
案の定、彼女は
遅れてやって来た。
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