オバケの駐在所
「夏彦くんおいで。
手を繋ぐよ。
君はジャンケンで負けたろう?
敗者は言う事を聞かなければ
いけないんだ。」
お兄さんが笑みを
浮かべながら言う。
だけど僕は恐ろしかった。
行ったらとり返しの
つかない事に
なりそうな気がして…。
でもどうしたらいいか
わからない。
手を差し出してくるお兄さんは
すごく優しそうに
見えるんだけど、
お兄さんがその
閉じていたまぶたを開けたら
真っ赤に血走っている
瞳がのぞけた。
背後から伸びている
お姉さんの影も、
やはり人じゃないように
見える。
鬼じゃないよね?
大丈夫だよね?
疑いつつも
近づこうとしたその時、
校庭の入り口から
聞き慣れた声が聞こえた。
「そっちへ行っちゃ
ダメだ!」
それはデジャヴだった。
前にお母さんが迎えに
きてくれた時と一緒。
入り口のほうを見ると、
そこにいたのはおまわりさん。
あの交番の
ハジメのおじちゃんだった。
手を繋ぐよ。
君はジャンケンで負けたろう?
敗者は言う事を聞かなければ
いけないんだ。」
お兄さんが笑みを
浮かべながら言う。
だけど僕は恐ろしかった。
行ったらとり返しの
つかない事に
なりそうな気がして…。
でもどうしたらいいか
わからない。
手を差し出してくるお兄さんは
すごく優しそうに
見えるんだけど、
お兄さんがその
閉じていたまぶたを開けたら
真っ赤に血走っている
瞳がのぞけた。
背後から伸びている
お姉さんの影も、
やはり人じゃないように
見える。
鬼じゃないよね?
大丈夫だよね?
疑いつつも
近づこうとしたその時、
校庭の入り口から
聞き慣れた声が聞こえた。
「そっちへ行っちゃ
ダメだ!」
それはデジャヴだった。
前にお母さんが迎えに
きてくれた時と一緒。
入り口のほうを見ると、
そこにいたのはおまわりさん。
あの交番の
ハジメのおじちゃんだった。