オバケの駐在所
私は悪くない……。
悪いのは賢司達。
そう、
だから私は……。
私は……?

「う、浮気?
何いってんだよ!
そりゃ確かに
あいつの事は好きだけど、
俺にはお前だけだって!
最近忙しくて
会えなかったからか!?
それともまさかずっと前に
話した事を
引きずってんのか!?」

ずっと前!?
私がどれだけ
悩んできたか
知らないくせして!

思いの淵を
ぶつけようとした時、
横にいたおじさんの手が
私の口を噤む。

「やめなよ。
あまりよくない事だ。」

……よくない事?
彼がくれたリングも
母がくれたマフラーも
愛がつまっていたはず。
私は愛に
包まれてないのか?
そーゆー事か……?
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