オバケの駐在所
振り返ると、
私達が乗っていた車両も
少しずつ変わっていった。
ブラウン系で
統一された内装は
空間に合ったレトロな装飾。
落ち着いた明かりを
灯すランプ。
視線を移すたびに色や形が
変わっていく。
……本当に
乗ってるんだ。
オバケ列車。
外観は?原動力は?
いや、気になる所は
たくさんあるけど
考えるだけ無駄か。
オバケの存在意義は
限りなくいい加減なものだ。
列車とて例外ではない。
「連結通路ってのが
肝だったな。
なんかのきっかけで
この列車と
俺らが乗ってた電車が
繋がっちまったんだ」
失われた片足をかばうように
ハジメさんもまた
椅子に腰掛ける。
「ごめんね……。
私を守ってくれたんでしょ?
痛い……?」
「うんにゃ」
口には出さないけど
この人には本当に
感謝している。
もし1人でこんな所に
投げ出されたら
きっと心はもたない。
この神経の図太さが
救われるな……。
「……ねぇ、少し
見学してきていいかな?
魂を乗せる列車なんて
なんだか不思議なイメージが
あるし、
こんな機会めったに
ないだろうしさ」
ハジメさんはすでに
頬杖をついて
外の景色を見ながら
くつろいでいる。
私達が乗っていた車両も
少しずつ変わっていった。
ブラウン系で
統一された内装は
空間に合ったレトロな装飾。
落ち着いた明かりを
灯すランプ。
視線を移すたびに色や形が
変わっていく。
……本当に
乗ってるんだ。
オバケ列車。
外観は?原動力は?
いや、気になる所は
たくさんあるけど
考えるだけ無駄か。
オバケの存在意義は
限りなくいい加減なものだ。
列車とて例外ではない。
「連結通路ってのが
肝だったな。
なんかのきっかけで
この列車と
俺らが乗ってた電車が
繋がっちまったんだ」
失われた片足をかばうように
ハジメさんもまた
椅子に腰掛ける。
「ごめんね……。
私を守ってくれたんでしょ?
痛い……?」
「うんにゃ」
口には出さないけど
この人には本当に
感謝している。
もし1人でこんな所に
投げ出されたら
きっと心はもたない。
この神経の図太さが
救われるな……。
「……ねぇ、少し
見学してきていいかな?
魂を乗せる列車なんて
なんだか不思議なイメージが
あるし、
こんな機会めったに
ないだろうしさ」
ハジメさんはすでに
頬杖をついて
外の景色を見ながら
くつろいでいる。