オバケの駐在所
「……これ。
あなたも
さっき見てましたけど
どうして私の名前が
載ってるんですか?
勝手に乗りこんでと
あなたも言っていたのに
おかしいです。
……あなたは私達の事も
死人の乗客として数えて
あの世に送るつもり
なんでしょう?
だから正規の黄泉行きの
切符をきった。
後ろの列車に
入らせないようにしたのも
化け物に襲われないように
するためではなく、
私が現世と
繋げてしまった窓から
逃げられないようにするため
なんじゃありませんか?」
私は振り返り
黒い乗客名簿を
開いて見せながら、
すでに人の形に
戻っていた車掌を
息巻いて睨む。
……が車内の
薄暗いランプのせいなのか
押し黙っている
その男の存在がとても怖い。
今にもこの場で
首を絞められて既成事実を
作られるんじゃないか?
もしくは椅子の背もたれに
飾られている
ステンドグラスで
首を切られたり……。
「……ぜんぶ私の
推測ですけど。」
と、迫力におされ
結局目を逸らしてしまう私。
「アカツキさん。
……でしたね?
どうしてあなたが
乗客名簿を持っているのかは
知りませんが、
あなた方2人を
正規の乗客として
名簿に載せてしまったのは
確かに私の失態でした。
すぐ間違いに気づきましたが
このまま黙っていれば
何も問題ないと
思ってしまったのも事実。
乗客がそんな何人も
勝手に降りられては
困りますからね。」
そう言って窓辺に近寄り
闇が広がっている外を
眺めるその男。
車窓には剥き出しの
白いドクロが
代わりに映しだされている。
あなたも
さっき見てましたけど
どうして私の名前が
載ってるんですか?
勝手に乗りこんでと
あなたも言っていたのに
おかしいです。
……あなたは私達の事も
死人の乗客として数えて
あの世に送るつもり
なんでしょう?
だから正規の黄泉行きの
切符をきった。
後ろの列車に
入らせないようにしたのも
化け物に襲われないように
するためではなく、
私が現世と
繋げてしまった窓から
逃げられないようにするため
なんじゃありませんか?」
私は振り返り
黒い乗客名簿を
開いて見せながら、
すでに人の形に
戻っていた車掌を
息巻いて睨む。
……が車内の
薄暗いランプのせいなのか
押し黙っている
その男の存在がとても怖い。
今にもこの場で
首を絞められて既成事実を
作られるんじゃないか?
もしくは椅子の背もたれに
飾られている
ステンドグラスで
首を切られたり……。
「……ぜんぶ私の
推測ですけど。」
と、迫力におされ
結局目を逸らしてしまう私。
「アカツキさん。
……でしたね?
どうしてあなたが
乗客名簿を持っているのかは
知りませんが、
あなた方2人を
正規の乗客として
名簿に載せてしまったのは
確かに私の失態でした。
すぐ間違いに気づきましたが
このまま黙っていれば
何も問題ないと
思ってしまったのも事実。
乗客がそんな何人も
勝手に降りられては
困りますからね。」
そう言って窓辺に近寄り
闇が広がっている外を
眺めるその男。
車窓には剥き出しの
白いドクロが
代わりに映しだされている。