オバケの駐在所
山のふもとには消防署があり、
そろそろ町内の
防火の呼びかけをする
パトロールの時間。
赤い消防車のハシゴに登り
ガヤガヤ騒がしい人間達の車で
町に向かう。
信号待ちやお店の駐車場で
色々車を乗り継ぎ、
人の話をラジオのように
聞いたり
星を数えたりして、
しばらく車の上で
揺られていると
日暮町4丁目、4番地。
ここはすごい大きな妖怪が
いると聞く。
それは姿、形だけでなくて、
存在自体が
超越しているのだとか……。
なんとも嘘くさい話だが、
その噂の主の
尾ビレ背ビレを取ったら
どんな姿をしているのか
一度は見てみたい。
霊山やなんかに連れていけば
化けの皮を剥がす事は
できると思うが、
なんせ噂の主の
見当もつかないからな。
……どうせ
へなちょこなんだろうけどさ。
「ほら、着いたぞ」
あれ?と、思って声がした
車の運転席を見ると、
見慣れた顔が
パトカーの窓から
顔を出していた。
そろそろ町内の
防火の呼びかけをする
パトロールの時間。
赤い消防車のハシゴに登り
ガヤガヤ騒がしい人間達の車で
町に向かう。
信号待ちやお店の駐車場で
色々車を乗り継ぎ、
人の話をラジオのように
聞いたり
星を数えたりして、
しばらく車の上で
揺られていると
日暮町4丁目、4番地。
ここはすごい大きな妖怪が
いると聞く。
それは姿、形だけでなくて、
存在自体が
超越しているのだとか……。
なんとも嘘くさい話だが、
その噂の主の
尾ビレ背ビレを取ったら
どんな姿をしているのか
一度は見てみたい。
霊山やなんかに連れていけば
化けの皮を剥がす事は
できると思うが、
なんせ噂の主の
見当もつかないからな。
……どうせ
へなちょこなんだろうけどさ。
「ほら、着いたぞ」
あれ?と、思って声がした
車の運転席を見ると、
見慣れた顔が
パトカーの窓から
顔を出していた。