オバケの駐在所
「ポケットに何を入れてる?
手を出してみな」
そう言われた時、
胸のうちがカーッと
熱くなるのを感じた。
警察の視線は
俺の顔を見たあと
ダウンのポケットに
向けられた。
それも右ポケットのほうに。
なぜ?外見では
わからないはずなのに……。
「何ですか?
別に何もいれちゃ
いませんけど……。」
とにかくこの現状は
マズかった。
俺はそれを落とさないように
ゆっくりとポケットから
手をぬいてみせた。
「ねっ。
……じゃあ急いでるんで
これで。」
「待て!」
再びポケットに手を入れ、
背を向けて
歩きだそうとした俺を
強めの口調で呼び止めてくる。
「……頭重くないか?」
「は?」
しかしその口から出たのは
予想外の言葉だった。
「……やけどに気をつけろよ」
「やけど?」
思わず左手で頭の上をまさぐり
そのままワックスがついた
髪型を軽く整える。
警察の言葉がどういう意味か
わからなかったが
とにかく俺は早いところ
そこから離れることにした。
手を出してみな」
そう言われた時、
胸のうちがカーッと
熱くなるのを感じた。
警察の視線は
俺の顔を見たあと
ダウンのポケットに
向けられた。
それも右ポケットのほうに。
なぜ?外見では
わからないはずなのに……。
「何ですか?
別に何もいれちゃ
いませんけど……。」
とにかくこの現状は
マズかった。
俺はそれを落とさないように
ゆっくりとポケットから
手をぬいてみせた。
「ねっ。
……じゃあ急いでるんで
これで。」
「待て!」
再びポケットに手を入れ、
背を向けて
歩きだそうとした俺を
強めの口調で呼び止めてくる。
「……頭重くないか?」
「は?」
しかしその口から出たのは
予想外の言葉だった。
「……やけどに気をつけろよ」
「やけど?」
思わず左手で頭の上をまさぐり
そのままワックスがついた
髪型を軽く整える。
警察の言葉がどういう意味か
わからなかったが
とにかく俺は早いところ
そこから離れることにした。