オバケの駐在所
「マスクしてるけど
風邪ひいてるの?」
「そーなの。
なんか長引いちゃってさ。
でも私は昔っから
体は弱いほうだから。
慣れっこかな」
ハジメさんは持っていた
お茶うけを花遊さんに渡すと、
私のおでこに手をおいて
ざっと体温を計った。
「これは霊気に
あてられてるんだよ。
なつみの体は
霊に耐性があるから
逃げ道がないんだろうな。
もう少しここにいて
お茶でも飲んで
ゆっくりしていきな。」
そう言って
湯のみにお茶を汲んでくれる。
私的にはコーヒーが良かったが
さりとて好意を足蹴に
するほどでもない。
「……はぁい」
霊とかオバケの存在は
はっきり認識できるのに、
そういう具体的な知識は
私はとんと疎い。
だから頼りになるのは
わかってるんだけど……。
……私は何を
考えてるんだかね。
ハジメさんと花遊さんは
昔ながらのボードゲームで
遊びだした。
外は風がつよくて
まだ手がかじかんでいる。
私はペットボトルを
ポケットに入れたまま
着ていたコートを脱いで、
温みがあるお茶をすすった。
私にとっちゃ
焙じ茶も宇治茶も
同じお茶、だけどね。
風邪ひいてるの?」
「そーなの。
なんか長引いちゃってさ。
でも私は昔っから
体は弱いほうだから。
慣れっこかな」
ハジメさんは持っていた
お茶うけを花遊さんに渡すと、
私のおでこに手をおいて
ざっと体温を計った。
「これは霊気に
あてられてるんだよ。
なつみの体は
霊に耐性があるから
逃げ道がないんだろうな。
もう少しここにいて
お茶でも飲んで
ゆっくりしていきな。」
そう言って
湯のみにお茶を汲んでくれる。
私的にはコーヒーが良かったが
さりとて好意を足蹴に
するほどでもない。
「……はぁい」
霊とかオバケの存在は
はっきり認識できるのに、
そういう具体的な知識は
私はとんと疎い。
だから頼りになるのは
わかってるんだけど……。
……私は何を
考えてるんだかね。
ハジメさんと花遊さんは
昔ながらのボードゲームで
遊びだした。
外は風がつよくて
まだ手がかじかんでいる。
私はペットボトルを
ポケットに入れたまま
着ていたコートを脱いで、
温みがあるお茶をすすった。
私にとっちゃ
焙じ茶も宇治茶も
同じお茶、だけどね。