オバケの駐在所
……え?
私はその名前を聞いて
引っかかるものがあった。
「おヨネ……さん?
ってもしかして、
牡丹が描かれてる箱を
持ち歩いている人?」
その言葉にお露も反応し、
体を離して向かいあった。
表情はピンと
張り詰めている。
「知ってるのかい?」
「う、うん……」
お露は近くで見ると
わりかし年を
とってるようにも見えた。
それでもシワがあるにしたって
わりかしだ。
ハジメさんと同い年か……、
なんにしても見た目は若い。
「……でも、
おばあちゃんだよ?
隣に住んでるんだけど
めったに外に出てこないし、
花遊さんって女の子が
面倒見てるんだとは思うけど」
「おばあちゃん?
そんな……」
額に手をあてて考えだすお露。
まるで何かを
恐れているみたいに
顔が青ざめていた。
その時――
『カララン……ココン』
あの聞き慣れた音が外から
聞こえてきた。
窓から覗くとそこにはやはり
花遊さんがいて、
私達に気づいた彼女は
笑顔で両手を振ってきた。
私はその名前を聞いて
引っかかるものがあった。
「おヨネ……さん?
ってもしかして、
牡丹が描かれてる箱を
持ち歩いている人?」
その言葉にお露も反応し、
体を離して向かいあった。
表情はピンと
張り詰めている。
「知ってるのかい?」
「う、うん……」
お露は近くで見ると
わりかし年を
とってるようにも見えた。
それでもシワがあるにしたって
わりかしだ。
ハジメさんと同い年か……、
なんにしても見た目は若い。
「……でも、
おばあちゃんだよ?
隣に住んでるんだけど
めったに外に出てこないし、
花遊さんって女の子が
面倒見てるんだとは思うけど」
「おばあちゃん?
そんな……」
額に手をあてて考えだすお露。
まるで何かを
恐れているみたいに
顔が青ざめていた。
その時――
『カララン……ココン』
あの聞き慣れた音が外から
聞こえてきた。
窓から覗くとそこにはやはり
花遊さんがいて、
私達に気づいた彼女は
笑顔で両手を振ってきた。