オバケの駐在所
蒸気の音、
風の音。
それに混じって
微かに人の話し声も
聞こえてくるようになった。

他のお客さんか……。
どーゆー人達か
少し気になるけど。

大きく息を吸い込んで
私は背筋をぐっと伸ばした。

生涯を終えたんだ。
……もう少し
こうしていよう。

車窓から下を覗くと
一面に明かりが灯り
私達を偲ぶ様に
揺らめいていた。
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