オバケの駐在所
エビスって言ったら
あの恵比須か……。
ただ、ハジメさんと
話すその姿を見ると想像とは
はるかに違う人がいた。
半身が醜く歪んでいて
片目がひどく潰れていて
なんだか神という存在からは
ほど遠く見える。
衣の下から出た足は
棒のように痩せ細っていた。
2人はしばらく何かを話しこみ
幾度か私をかえりみる。
交渉……って感じじゃ
なさそうだけど。
それからハジメさんは
私の手をとって
甲板の真ん中へ連れて行くと、
その足元を指差した。
「ここ、覚えてるよな?」
指先には船倉に通じる
扉がある。
私が最初にいた部屋。
もちろん覚えている。
ハジメさんは
その扉を開けると、
私にそこへ入るよう
うながした。
しぶしぶ中へ入ってみると
わずかに明かりが灯っている。
そこには半魚人が2人いた。
手持ちのランプが2人の傍に
置いてある。
……なんだってまたこんな
カビ臭そうな所に。
ともかく魔女が妖しげな薬を
作る時のように、
2人は無言で長い棒をもって
何かを突っついていた。
あの恵比須か……。
ただ、ハジメさんと
話すその姿を見ると想像とは
はるかに違う人がいた。
半身が醜く歪んでいて
片目がひどく潰れていて
なんだか神という存在からは
ほど遠く見える。
衣の下から出た足は
棒のように痩せ細っていた。
2人はしばらく何かを話しこみ
幾度か私をかえりみる。
交渉……って感じじゃ
なさそうだけど。
それからハジメさんは
私の手をとって
甲板の真ん中へ連れて行くと、
その足元を指差した。
「ここ、覚えてるよな?」
指先には船倉に通じる
扉がある。
私が最初にいた部屋。
もちろん覚えている。
ハジメさんは
その扉を開けると、
私にそこへ入るよう
うながした。
しぶしぶ中へ入ってみると
わずかに明かりが灯っている。
そこには半魚人が2人いた。
手持ちのランプが2人の傍に
置いてある。
……なんだってまたこんな
カビ臭そうな所に。
ともかく魔女が妖しげな薬を
作る時のように、
2人は無言で長い棒をもって
何かを突っついていた。