オバケの駐在所
おじさん、
頷い…たでしょーが……。

木々の目新しい葉が
こすれ合う中、
その子共は漠然と
立っていた。

「どーしたの?」

平然としておまわりさんは
子供に話しかける。

あれ……?

子供は5、6才だろうか。
背筋がピンと伸びていて、
髪の毛は丸坊主だ。
ランニングシャツを
着ていて、夕焼けに赤く
照らされたその姿は
至って健康そうな
子供なのだが目の窪み、
眼球は無く、えぐられて
いるのだった。

「おじさん、
その子……」

そう、
この世のものではない。
そこにいては
ならない存在が
引き戸の前に立っていた。
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