夕暮れ色の君
蒼さんとの再会
…気が付いた時には、まだ太陽が眩しかった時とは違い、
夕焼けだけがほんのり光を灯していた。
長い時間の経過が、感じられる。
思ったより、長い時間寝てしまっていたみたいだ。
それでも、長く眠ったはずなのに、まだ眠気は残っている。
しょうがない、もう一眠りしようかな…と俯こうとしたその時、
『…あ、起きた?』
「っ!」
ふと聞こえた柔らかい声に、びくっ、と大きく肩を揺らす。
眠くてぼーっとしていた頭が、みるみるうちに覚醒していくのが分かる。
「何、で…、また、ここ、に」
驚くあたしの視線の先には、信じられないことに、
ふわりと笑う、蒼さんの姿があった。