夢が覚めたら(短編)







「お兄ちゃん、起きてよ」
「あ、深幸」

俺は気付けば柔らかい布団の中だった。そこは見慣れた自分の部屋だった。


「ん?あれ?深幸?」
「何」
「今、お前なんて言った?」
「何」
「その前!」
「お兄ちゃん、起きてよ」
「お兄ちゃん…?」


俺の口元は無意識に緩んでいて「ふふふ」と言う気持ち悪い笑いが漏れていた。
そんな俺に深幸は顔をしかめてちっと舌打ちすると俺の部屋から出て行った。


ゆっくりと胸を触る。
よしっ!ないっ!

そして俺は恐る恐るパンツに手をかけた。


「よっしゃぁああああああっ!あるぞぉおおおおっ!!!」


俺は泣きながら喜んだ。

でも…俺の男の証。
こんなにちっちゃかったっけ…?
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