夢が覚めたら(短編)
姉ちゃん、って何だよソレ。
俺は男だろ?

どくどくとさっきから煩い心臓が余計早くなっていく。

夢の続きか?いや、まさか。


「みゆ……」


ああ、そうか。深幸がふざけてんだ。
悪ふざけはやめろよ、と深幸を叱ろうとしたとき、俺はやっと異変に気付いた。


心なしか声が高くなった気がする……。

俺は急いで体のあちこちを触ったり、眺めたりして確かめた。


あれ?肌、白くなった?
顔も小さくなった気がする。
手…ほせぇ…。


え?え?え?
いや、ちょっと待ってくれ!
俺は14歳。
健全な男子中学生で青春真っ盛りの2年生だ。
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