本当の恋に 気づいた日
~肯定~佳奈
やばいヤツなのか?
と聞かれたら
そうですその通りです、としか答えられない。
「…まぁ…一言で言うと、不良化してる…」
「あの髪の色と格好で分かるっちゃぁ分かるけど」
髪の色は金色、ブレザーの前はだらしなく開けていて、スカートは後ろから見たらブレザーに隠れて見えなくなるほど短い。膝上約20cmぐらい。
その上顔中に濃い化粧を施している。
放課後は部活にも入らず毎日悪い友達と遊んできて、夜の10時を回っても帰ってこない時もある。
そんな美歩を不良と言わず何という?
「多分さ、目をつけられてるよ」
「は…?俺が?」
「美歩、狙った男は絶対に落とすって意気込んでたから、せいぜい気をつけたら~」
「……なんで俺が…ってか、絶対あんな女好きにならない!」
え?
なんで?
確かに不良で鬱陶しいけど……美歩、可愛いじゃん……。
「…なんで?好きにならないって根拠なんて無いじゃん…」
「は?いや、普通に考えて、あんな奴無理」
「…そんなこと言っといて、どうせ惚れちゃうんでしょ?!」
「…え?」
あたしの剣幕に驚いたのか、佐藤風雅が戸惑った声を上げた。