本当の恋に 気づいた日
「さっき偶然通りかかったらさぁ、2人がお茶飲んでたからあたしも入れてもらおうかなってぇ」
金髪に短いスカート、濃い化粧。
それから媚びるような口調。
……斉藤美歩だ。
「……」
「…ねーぇ、風雅くぅん、こんな不細工放っといて、あたしと遊ぼうよ」
耳元でささやかれた言葉。
意味分かんねー。
不細工なのはてめえだろ?
「お前の方が不細工だよ、バカ」
その言葉を聞いて、斉藤美歩はすごく驚いた顔をして、そして絶句した。
不細工って言われたのに驚いたのか?
…そこまで自惚れていたのかよ……。
「っつーか、顔に性格の悪さや、頭の悪さとかが顔ににじみ出てるんだよ!」
「なっ……!」
「斉藤佳奈、行くぞ!」
無理矢理斉藤佳奈の手を掴み、立たせて引っ張る。
「えっ…ちょっと…佐藤風雅?!」