本当の恋に 気づいた日
「…よし、じゃあ誰も来なそうな所……そうだ、屋上行こう!」
「うん!」
あたし達は先生に見つからないように走った。
途中でチャイムが鳴ったけど、不思議と罪悪感は感じなかった。
優菜を助けるためなんだから、授業ぐらいサボったっていい!!!
はぁ、はぁと息を切らせてやっとたどり着いた屋上にはもう……2人組の先客がいた。
遠いから…顔が見えない……。
「くっそ……誰かいるなぁ……」
「うん…どうする?」
すると2人組のうち1人があたしを呼んだ。
「っおーい、斉藤佳奈?!」
「え?!」
この声は……確か、佐藤風雅?!
「斉藤、知り合い?」
「あ、うん」
あたし達は佐藤風雅の所に歩いていった。
って……部長?!
「あれ、斉藤さん、サボり?……そっちの子、彼氏??」
「さ…サボりって訳じゃぁ……それと、彼氏じゃないです」