本当の恋に 気づいた日
走って体育倉庫まで行き、閉まっていた扉をノック(と言うより殴打)して開けた(と言うより叩き付けた)。
体育倉庫には美歩を含めて5人の不良…それからその奥に口に猿ぐつわらしきモノをかまされて腕を後ろ手に縛られている優菜がいた。
「いらっしゃい、お姉ちゃん。ホントに授業サボって来たんだぁ」
「…美歩、あたしに何の用?優菜を放して」
「お姉ちゃんさぁ、うざいからちょっといたぶりたいなぁーって思ってぇ」
「っじゃあ優菜は関係ないでしょ?放して」
「…だって人質がいないとお姉ちゃん抵抗するでしょ?お姉ちゃん意外に強いしぃ」
「………卑怯だよ、美歩」
「ブスのくせに、調子乗ってるからこうなるんだよぉ」
「っ……」
「じゃぁ、みんなお姉ちゃんを攻撃ぃ!!ぁ、頭は殴らないようにねぇ」
「……っ」
「抵抗したら、優菜ちゃん酷い目に遭わすからね~」
「うーっ…うーっ……」
優菜が言葉にならない言葉を発する。多分あたしを心配してくれてるんだ…。
「うるさいなぁ、あんた人質なんだから黙っててよぉ。ほら、みんな、攻撃ぃ!!」