本当の恋に 気づいた日
~手紙~風雅


兄貴と口論になった次の日。


朝起きると、俺の携帯にメールが1件来ていた。


(誰だろう……)




……っ!!





「from:斉藤佳奈
subject:no title
――――――――――――――
いろいろありがとう。
あたし、やっぱり部長とは別れる事にするよ。
昨日、悠羅さんと会って、話して、思ったんだ。
悠羅さんと部長が両思いなら、あたしなんかが邪魔なんてしちゃだめだって。

あ、でも、別に、自虐的になってるわけじゃないから、大丈夫だよ(^_^)

ただ、ずっとあたしの恋愛を応援してくれた風雅には、ちゃんと伝えたかった。
辛い思いも、させてごめん。

ほんとに、ありがとう。」





読み終わって最初に走ったのは、驚愕の感情。






アイツが昨日悠羅さんと会った?

それで…兄貴と別れる?

俺にはちゃんと伝えたかったって……っていうか、「風雅」って……。







そして、何とも言えない気持ちになった。


好きな人が、彼氏と別れたんだから、普通は喜ぶべき所なのに……



何故か、今、アイツが泣いてる気がして心が痛んだ。








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