アイカレ-17.2-
私は梓を引っ張って教室を出た。



「ちょ、芽衣!!」



梓が何度もとめたけど私は止まろう
ともしなかった。





「芽衣っ。」




私の名前を呼んだのは梓ではなく
昨日まで彼氏だった人、藍。




「えっと?どちら様ですか?」





まるで、アナタなんて他人口調。




わざと言ったのだから。






「…松原藍。」




本当は知ってるよ、だって好きなんだもん。




「そうですか?えっと…梓に
 用があるんですよね?
 私は帰りますね?
 バイバイ、梓。
 さよなら、松原さん…だっけ?」





その一言を言ってから後ろに向いていた体を
前に戻して、私は家へと走り出した。

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