魂守護者(ソウルガーディアン)
一章
映えるは緋色、紅、金色。
映えるは黒、蒼、銀色。
月に照らされ、ひたすら二つの色は歩いていた。
「なんでこの俺様が貴様みたいな死神と歩みを一緒にせねばならん。死ねフィドル」
「あぁ?そういうテメェこそ死ねや、くそ天使。」
緋色が悪態をつけば銀色も悪態をつく。
似た者同士にも程がある、と言いたくなるほどに売り言葉に買い言葉もレベルが同じすぎて逆に笑えてきてしまう。
『二人とも、任務中なんですから、少しは仲良くした方がいいのではないでしょうか…アウラにフィドル…』
フィドルと呼ばれた銀色の髪の青年は突如降ってきた幼い少年の声に気づき、しっしっと軽く手を払う。
だが、手を払った先には少年の姿は全く見当たらない。
「…リアはいいよな、ひねくれ者の阿呆と違って礼儀正しいしよ」
はーぁ、とわざとアウラと呼ばれた緋色の髪の青年はため息つくとリアという名の姿が見えない少年に対しそう誉め言葉を述べてフィドルをちらっと見る。
アウラに見られた方は彼の顔を見た瞬間に「おげぇ、テメェに見られたからオレ気分が悪い」、と呟き舌を出して嫌悪感を露にした。
「…テメェ、マジで殺してやりたい」
「オレが死んだらリアまで死ぬだろうが」
「二重人格は面倒だな…さっさと切り離されろ」
そうお互いに悪態をつきながら会話を繰り返していく内に場の『ざぁっ』と音を立てるように一気に変貌を遂げた。
静まる周囲。
辺り一面に月の光がスポットライトのように二人がいる所を照らす。
『…ターゲット確認致しました。ミッション開始です』
リアのその言葉を聞いた二人は静かに言葉をつむぐ。
「…我が聖なる清き魂を賭け、邪悪なるものを滅す…」
「我が黒き魂、全てを破壊に捧げる…」
『魂守護者(ソウルガーディアン)』、戦闘用天使、ジャスティ=アウラとティフィ=リア。そしてリアを宿主とし闇夜に現る死神フィドル。
彼らの任務は清き魂を持つ聖女、51の保護・51個の魂の内奪われた26個の奪還、そして残りの21個の保護。
「さぁて、いっちょ始めますか。
ゲームスタートだ」
緋色は笑う。
まるで楽しむかのように。
映えるは黒、蒼、銀色。
月に照らされ、ひたすら二つの色は歩いていた。
「なんでこの俺様が貴様みたいな死神と歩みを一緒にせねばならん。死ねフィドル」
「あぁ?そういうテメェこそ死ねや、くそ天使。」
緋色が悪態をつけば銀色も悪態をつく。
似た者同士にも程がある、と言いたくなるほどに売り言葉に買い言葉もレベルが同じすぎて逆に笑えてきてしまう。
『二人とも、任務中なんですから、少しは仲良くした方がいいのではないでしょうか…アウラにフィドル…』
フィドルと呼ばれた銀色の髪の青年は突如降ってきた幼い少年の声に気づき、しっしっと軽く手を払う。
だが、手を払った先には少年の姿は全く見当たらない。
「…リアはいいよな、ひねくれ者の阿呆と違って礼儀正しいしよ」
はーぁ、とわざとアウラと呼ばれた緋色の髪の青年はため息つくとリアという名の姿が見えない少年に対しそう誉め言葉を述べてフィドルをちらっと見る。
アウラに見られた方は彼の顔を見た瞬間に「おげぇ、テメェに見られたからオレ気分が悪い」、と呟き舌を出して嫌悪感を露にした。
「…テメェ、マジで殺してやりたい」
「オレが死んだらリアまで死ぬだろうが」
「二重人格は面倒だな…さっさと切り離されろ」
そうお互いに悪態をつきながら会話を繰り返していく内に場の『ざぁっ』と音を立てるように一気に変貌を遂げた。
静まる周囲。
辺り一面に月の光がスポットライトのように二人がいる所を照らす。
『…ターゲット確認致しました。ミッション開始です』
リアのその言葉を聞いた二人は静かに言葉をつむぐ。
「…我が聖なる清き魂を賭け、邪悪なるものを滅す…」
「我が黒き魂、全てを破壊に捧げる…」
『魂守護者(ソウルガーディアン)』、戦闘用天使、ジャスティ=アウラとティフィ=リア。そしてリアを宿主とし闇夜に現る死神フィドル。
彼らの任務は清き魂を持つ聖女、51の保護・51個の魂の内奪われた26個の奪還、そして残りの21個の保護。
「さぁて、いっちょ始めますか。
ゲームスタートだ」
緋色は笑う。
まるで楽しむかのように。