夜明け前
雄一と一緒に住み始めてから、もう2年が過ぎた。

同じ部屋で生活し、同じベッドで眠っているけれど、私達は恋人同士ではない。

唯一の繋がりを言葉で表すとすれば、

『同じ罪を背負った共犯者』

それに他ならない。


一人でいるのが怖い。

だから、一緒にいる。

ただ、それだけのこと。

そして私達はお互い相手に、どこかハルの影をみている。

二人きりになった今も、私達はハルを感じずに生きることが出来ずにいる。

< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop