last love
「ちょっ、やめてよー怖いじゃぁん!」
甘ったるく話すそいつ。
あ、こいつ知ってるや。
男たらしで有名な奴。
確かに、近くで見ると顔は可愛い。
「ごめん、反射的に。」
「全然いーよぉ。ねぇ、玲衣ちゃんと、耶恵ちゃん、だよねっ?」
その言葉に耶恵は
「だったら何?」
と小さいそいつを見下ろしながら言った。
「友達になろーぉ?♪」
「「は?」」
あたし今絶対、
間抜けな顔した。
耶恵とまたはもって
何気なく、ハイタッチして
もう一度2人でそいつを見下ろした。
「2人共おもしろぉーい♪ね、ね、よろしく!」
そいつは小さい手であたしと耶恵に無理矢理握手をして「じゃあまた明日ね」と教室を出て行った。
あたしと耶恵はお互い間抜けな顔で「なんだあいつ」と言った。