last love
──10分後。
再び景介の猛スピードであっという間にショッピングセンターに着いた。
「っだー‥着いた!」
「こ、怖、怖かったっ‥」
「わりぃわりぃ!」
「ぜんぜん悪気ないでしょ!」
「んなことより、さっさと中入ろーぜ?」
自転車を自転車置き場に置いて籠から鞄を持って勝手にスタスタ歩く景介を、
あたしは追った。
「んで、俺は何をおごればいーんだ?」
「景介が決めて」
「はあ?めんでー事言うなお前」
「いいから早く決めて」
「んじゃ、たい焼き食う?」
「やだ。あたしあんこ無理」
「じゃあカフェおご…」
「あたし今はあんまりお腹空いてないから」
「っだー!もう、何がいいんだよお前はっ!」
「ぎゃ、逆ギレ?」
「なんでもいいんだな?!」
「…うん」
「んじゃちょっとそこで待ってろ!」