離れないで
唯一彼氏ができたと話した男子
ケイって呼んでる。
「…もしもし」
鼻声のままあたしは
電話に出た。
『璃都!大丈夫か?』
「うーん…」
『大丈夫なわけないよな。
恵理香がお前んちに
行ってるらしいから
恵理香に全部話せよ。
俺じゃ力になれねぇけど』
「ありがとう」
そう言って電話を切った。
ケイは入学してすぐ
仲良くなった。
見た目はかなり
ヤンキーだけど
すごくいい人
ちゃんと彼女いるくせに
みんなに優しいから
よくケンカするって言ってた。
ケイの大丈夫か?って言葉で
また泣いてる自分がいた。