満月の初恋
結局、レンの服を5着も買った。

早くレンがこの服を着るのを見てみたいなあ。

「そうだ。俺ばっかりで悪いから、優菜の物も買ってやるよ。」

「い、いや、私はいいって!大丈夫だよ、結構服とかは持ってるし。」

レンの言葉に、私は遠慮した。

だって、私が買ってあげたわけじゃないのに、そんなの悪いでしょ?

「いや、一緒に来てくれたお礼も含めて。ほら、遠慮するなよ。」

レンにつれられて無理やり入ったのが、私のお気に入りのアクセ屋さん。

店内は、ピンクがモチーフになっていて、最近の若い女の人たちでにぎわっていた。

そこに来ても、やっぱりみんなレンを何度も見たり、レンを見てこそこそ話したり、
にやけている人とか、中には写メを撮ろうとする人までいた。

でも、レンはそんな事は全く気にしていないようだった。
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