☆恋愛さらだ☆
シャー……
お風呂場から聞こえてくる、シャワーの音。
それを聞きながら、ただ彼女のことを考えていた。
くだらないこと。
何色が好きなのか。
どんな服が好きなのか。
どんな食べ物が好きなのか、嫌いなのか。
彼氏のことを、今はどう思っているのか。
昨日、初めて出会った相手なのに。
普通なら、見て見ぬふりをしていたはずなのに。
…なぜだろう。
「あ、あの…でました…」
「あ、うん。スウエット、でかかったかな?」
「いえ…。」
「じゃあ、おれ入ってくるから。」
「はい…」
彼女のスウェット姿は、どこにでもいる普通の高校生に見えた。
年は、いくつなのだろうか?
彼女のことをまた考えて、お風呂のドアを閉めた。