☆恋愛さらだ☆
優しい人―花菜
遠くに見える、高いビル。
アパートから見える、小さな公園。
なにもかもが、私にとっては輝いて見えた。
…どうして?
あんなに汚い私を、あの男の人は救ってくれたんだろう。
体が目当てなの?
そしたらどうして、昨日何もしなかったの…?
「花菜ちゃん、でたよ。」
後ろからした声に、ビクッとした。
「俺、今日は会社休むわ。明日から休日だし。」
そう言って、携帯を開く彼。
「…そういえば、花菜ちゃん何歳?」
「あっ、えっと…20歳です…。」
「え!!」
年齢を言った瞬間に、目をまんまるくした彼。
…意外に若かったのかな?
「高校生かと思ってた…。」
顔を少し赤くしながら、携帯を耳に当てた。