☆恋愛さらだ☆
「俺は、花菜ちゃんをみたとき、助けたいって思った。だから助けただけだよ。」
「…え?」
「夜に路地で、男に囲まれてたら助けなきゃって思うよ。」
真剣にあたしを見つめる彼と、どんどん走りだす心臓。
健斗さんは、こんなあたしでも、気づいてくれたんだ・・・。
「ありがとう…ございます。」
「花菜ちゃんのこと、もっと教えて。」
「あ、はい…。」
流されるまま、あたしは健斗さんの前に座った。
遠くで聞こえる電車の音。
…そういえば、ゆうまはどうしているんだろう。
関係ないのに、いろんなことが頭をぐるぐるまわった。
「花菜ちゃん…男から逃げてきたの?」