☆恋愛さらだ☆
「はっ、はい…」



「どうして…?」







なんのためらいもなく、じっと目をみつめた。


うっすら溜まった涙。

健斗さんがゆがんで見えた。




「こっ、怖くて…毎日殺されそうになって…それでっ…」




なぜか、聞いてほしくて。

涙がとまらなかった。





「毎日毎日、怖かったんです…怖くて…あたしっ…」

「か、花菜ちゃんっ、もういいから…な?」

「死にたくて…でも死ねなくて…わあっ!」





ぎゅっと強く抱きしめられた体。


強くて、息もできないくらいに苦しかった。




でも、安心した。




「花菜ちゃん、ごめんなっ聞いて…。」




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