ハツコイ
後ろにいる大地先輩に急いで下さい、と声をかけて一足先に柔道場へ。
健人先輩にゆき先輩が
タオルを渡していた
私があげた赤いタオル。
使ってくれるのは凄く嬉しい。
けど私以外の人がそのタオルに触らないで、
とか思ってしまった。
マネージャーだから
タオルを渡すのは当たり前なのに
私どうかしてる…
何でこんなに胸がチクチクと痛いんだろう?
こんな痛み、私知らない。
「あれ?紗由ちゃん入らないの?」
大地先輩がすぐ後ろにきていた
「あ…私タオル濡らしてきますね」
「えっ…?あ、紗由ちゃん!」
先輩の声を待たず私は走った
その後、大地先輩が
柔道場にいる二人をみて
「なるほどね」
と呟いていた。