ハツコイ
大地先輩はありがとう、と言って受け取り、冷蔵庫の中に入れた

机を挟んで向かい合わせに座る

「親と…、一緒に暮らしてないってさっき言ったけど…離婚したんだ。それで、どっちが俺を引き取るか…で揉めてさ!どっちにもいかなかったんだ。お金は毎月大量にくれるから金には困らない。女にだって不自由してない。寂しくなんかなかったんだ……って、どうして君が泣くの…」


いつのまにか涙が溢れてきて止まらない私。

だって…そんなの…
すごく寂しいじゃん…

私だったら耐えられない

大地先輩は私の横にきてギュッと抱きしめてくれた

「俺に近づいてくる女は…みんな金目当てだと思ってたけど、違ったね…」


そう言って私の肩に顔を埋める大地先輩。


数十分後。
大地先輩は明日から部活いくから、と言って笑ってた
私はそれを見て少し安心して大地先輩の家を出た

いつも両手に花。
女にだらしないんだとばかり思ってた


けど大地先輩もつらい過去があったんだね

いつか先輩が…
本気で好きだって思える人が見つかるといいな…
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