ハツコイ
今日に限って時間は早く感じ、あっというまに放課後。

ゆかりとあみちゃんに遊びに誘われたけど断った。

いよいよ…か。


柔道部にいくと健人先輩の姿はまだなかった

それに少しホッとする。

バタバタバタ

誰かがこっちに向かってくる足音

健人先輩かなって思ったけど、数人の足音に聞こえたのでまた安心する


するとー…


「吉永紗由?」


「へっ?」


目の前には数人の女子。
年上みたいだ。


「あんた?最近健人の周りチョロチョロしてんの。健人迷惑がってんだから止めてあげなさいよ」

睨みつけてくる先輩達。
でも…


「先輩は…優しいからそんな事…思ってたとしても…言いませんよ」


私知ってるもん。
まだ出逢ってからそれほど時間はたってないけど…

けどいろんな先輩をみてきたよ。

人一倍頑張る先輩や、チームの事を誰よりも考える先輩。


「私はなんて言われようが、先輩が好きです」


「だからそれが迷惑なのよ」


「迷惑かどうかは健人先輩が決める事です!!」


「1年のくせに生意気」

殴りかかってくる先輩。
怖くてギュッと目を瞑る

けれど痛さはやってこなくて、そっと目をあける
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