儚花火
そんな獅兎の隣にいるのはだれでもなくあたし。

こんな嬉しいことってないでしょっ!!



右手には金魚と綿菓子。

左手にはかき氷。

口にはチョコバナナ。

「…お前ちょっとあそこ座って待ってろ?」

神社にあるベンチを指差して獅兎はどこかに行った。

あたしを置いてくなんて獅兎がするわけないから、あたしも大人しくそれに従った。


「ねぇ一人~?」

「え?」

あたしは獅兎に言われたとおりに大人しく待ってた。

もちろん手に持ってたもの食べながらだけど。

そんなとき横から声をかけられた。


一人?

暇?

もしかして…、ナンパとかいうやつ??
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