儚花火
え、嘘。

そんなにあたしの顔酷いの!?

手に持ってた手提の中から鏡を取ろうとしたら獅兎があたしの手に触れた。

「襲うぞ」

「へっ!?」

襲う!?

何で!?

「…だから、お前のそういう顔が可愛すぎるって言ってんだよ」

「っ……、獅兎なら、いいもん」

「……ったく」

獅兎と両想い。

それだけでもう何でもいいもん。

獅兎のお願ならなんだって聞けるもんっ!

多分……。

「獅兎ぉ」

「何だ?」

「花火綺麗だよ?」

「そうだな」

「あのね?」

「ん?」

「好き~」

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