儚花火
「あぁ~…、さっきまでちょっと外にいた」

「……女?」

「あ?」

「女でしょ」

獅兎見た目悪いくないし、彼女の一人二人いてもおかしくない。

「……違う」

「別に隠さなくていいじゃん。獅兎が誰を好きになろうと、そこまで制限できる人なんていないんだから」

「………」


獅兎の表情が少しだけ、一瞬だけ曇った。


「…で、俺を探してたんだろ?」

「あ、そうだった。コレ」

あたしは手に持ってたものを獅兎に渡した。

「何だ?」

「何って、獅兎の誕生日プレゼントだよ」

「あぁ…そういや今日って俺の誕生日か」
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