儚花火
「そういやって、忘れてたの!?」

「まぁ、そこまで気にすることじゃねェしな」

自分の誕生日覚えてないなんて!

あたしなんて、自分の誕生日が嬉しくて仕方ないのに!!

「世界中の人間が獅兎の誕生日忘れたって、あたしだけは獅兎の誕生日忘れないんだから!!」

「プッ……何だそれ」

笑われた………

「だってぇ~…」

誕生日気にしないとか言うんだもん。

「まぁ、ありがとな」

いつの間にか包装を解いてた獅兎は、あたしがあげたネックレスを見せながらあたしの頭を撫でた。

「ん」


「でも、それはひとまず置いといてだな……」

獅兎はいったん言葉を切ってあたしを見た。

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