なんでも屋 神…第二幕
春になって露出の増えた女達が闊歩しているメインまでヒロを乗せていき、事務所に顔だけ出しに向かった。



バイクをビルの前に停めて、[トレイン]のマスターにブレンドを二つ頼み、エレベーターに吸い込まれるようにして七階へ。



七階に着いてエレベーターから吐き出されると、[なんでも屋]のドアが少し開いていた。



「留守番しててくれたのか?依頼が次から次に舞い込んで大変だったろ?何件有った?」



窓際に置いた金魚鉢の方を向いていた男が、笑いを堪えながら振り向いた。



「残念ながら一件もねーよ。相変わらず暇だな此処は。」
< 16 / 344 >

この作品をシェア

pagetop