なんでも屋 神…第二幕
くっ…人の気も知らずに、何奴も此奴も同じような事言いやがって。



「どうせだったら、まだ向こうに居れば良かったのによ。」



ノリに嫌みを返し、そのままデスクの椅子に身体を預ける。俺に続き、ニヤニヤしながらノリがデスクに腰を置いた。



あれからノリは、兄ぃから呼び出しが無い時の大半を[なんでも屋]で過ごすようになり、俺が事務所を空にしている時はピッキングで進入し、勝手に留守番をしていてくれる。



ノリはつい先日まで、はっきりと国名を聞いた訳では無いが、東南アジアのある国へ飛んでいた。



兄ぃ直属の子飼い達は、紛争や内戦のある国へ周期的に赴いている。物価の低い土地に行くので、その依頼金は驚く程安い。
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