なんでも屋 神…第二幕
「ノリは[狼我會]の情報を集めてくれ。代替わりした[狼我會]の情報は、未だ詳しく掴めていないんだろう?」



子飼い達はその有り余る力の捌け口を、裏仕事だけに発揮している訳では無い。時には情報収集もその役目には加わる。



「俺は[なんでも屋]の依頼も有るから、後々何か分かったら報告してくれ。」



何故兄ぃの方に全力を注いでくれないのか…明らかにそう言いたそうなノリだが、それは神堂にも了承を得ている事。その口を横一文字に紡ぐノリ。



渋々ながらもゆっくりとその首を縦に振り、風のように音も起てず事務所を出て行った。



奏の依頼を優先させた理由…ただ単純に奏からの依頼の方が早かったから。私情で言えば、どちらを先に選択するのも容易な事では無い。
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