なんでも屋 神…第二幕
漸く型に決まった関節技を決め、一安心したような警官が、横から疑惑の眼差しを俺に向けてくる。



「第一に、当然だが若い。第二に、糊が張り付いた真新しい制服。第三に、このメインに配置されてる警官は、追いかけるような無駄な真似はしない。此処で警察に協力するような奴は、希有な存在だからな。」



納得して無線で仲間を呼んでいる警官を後目に、未だ微かな抵抗を見せる黒スウェットを踏みつけ、取り出したタバコに火を付けた。



「じゃあ、貴男は希有な存在って事かな?ご協力どうも。」



警察学校を卒業したと言う事は、俺より年上の筈なのだが、その微笑んだ表情には幼さが残っている。



「お目出度いな…此奴等が俺に向かって来たから沈めただけで、アンタに協力した訳じゃ無い。そうじゃなければ、俺も其処等に居る奴等と一緒で、警察に協力などしない。」
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