なんでも屋 神…第二幕
スカウトする女を見定めていたヒロが、その獲物に送る甘い視線を遮断し、表情筋を緩めて話し掛けてきた。
「暫く見てなかったら酷い有様だな。これじゃ、お前の商売も上がったりだろ?」
辺りを一通り見渡していた視線をヒロに戻し、眉間に皺を寄せながらタバコに火を付けるヒロだが、その顔色は消して晴れやかでは無い。
「まぁな。風俗に行かなくても至る所で売春の話しを持ち掛けられるし、モデルのスカウトも、この状況じゃまともな奴を探すのが難しいときてる。」
深い溜め息と共に吐き出した煙は、皮肉にもこの荒れた街をあざ笑うかのような、無限に広がる青空に立ち上っていく。
俺の瞳の先が、ヒロの細いストライプが入ったスーツの肩越しに見える、若い二人の男に止まった。
普通に見ていれば、タバコを渡されたように見えるが、陰では小さく折り畳んだ札を交換している。
「暫く見てなかったら酷い有様だな。これじゃ、お前の商売も上がったりだろ?」
辺りを一通り見渡していた視線をヒロに戻し、眉間に皺を寄せながらタバコに火を付けるヒロだが、その顔色は消して晴れやかでは無い。
「まぁな。風俗に行かなくても至る所で売春の話しを持ち掛けられるし、モデルのスカウトも、この状況じゃまともな奴を探すのが難しいときてる。」
深い溜め息と共に吐き出した煙は、皮肉にもこの荒れた街をあざ笑うかのような、無限に広がる青空に立ち上っていく。
俺の瞳の先が、ヒロの細いストライプが入ったスーツの肩越しに見える、若い二人の男に止まった。
普通に見ていれば、タバコを渡されたように見えるが、陰では小さく折り畳んだ札を交換している。