なんでも屋 神…第二幕
この間の非礼を許されたと思ったのか、遜った態度で俺の後を着いてくる智樹…実際お巡りじゃ無かった事にも安堵しているのだろう。



脇道に入る瞬間、さり気なく辺りに視線を払い、俺達に視線が注がれていない事を確認すると、智樹が身に着けているネックレスと首根っこを掴んだ。



突然の出来事に驚き、瞼の中で縦横無尽に黒目を泳がせる智樹の背中を壁に押し付け、更に威圧的な視線で止めを刺す。





「な…何するんですか、いきなり…。」





五月蠅い口が静まるまで冷眼を投げ掛けてやろうかと思ったが、案外あっさり口を閉じてしまったので、何処か拍子抜けしてしまったのが事実。





「お前売人だろ?扱ってるのはクラブドラッグか?今は売れ筋商品だから扱って無い訳無いよな?」
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