なんでも屋 神…第二幕

ノリから聞いていた金城の車は、シャンパンゴールドのソアラ。ヤクザにしては珍しいチョイスだ。



だが、舎弟も引き連れず毎日一人だけで訪れるには、ツードアのクーペの方が丁度良いのだろう。



三階の窓拭きも終わろうとしていると、通りの向こうからスポーツカー特有の、腹に響くマフラー音が近付いてきた。



視線を其方に流すと、陽光を跳ね返す磨き抜かれたシャンパン色を纏った、真新しいソアラが姿を現す。



金城の顔を見てやろうと瞳を細めるも、ギラリと差し込む太陽の光を嫌ったフロントガラスに、その目論見を拒まれる。



舌打ち混じりにトランシーバーでノリに繋ぐ。間違いは無いと思うが、最終的な判断はノリに委ねるしか無い。