なんでも屋 神…第二幕
「絶対ノリって、マコさんの事気に入ってるよね?」



家の前のガレージにマジェスティを滑り込ませ、いち早くメットを外した一葉が、噴水のように結った前髪を揺らしながら話し出した。



「嘘、マジで?」



頓狂な絶叫にも似た声を上げる俺に、目を細めた鋭い一葉の視線が突き刺さる。



変な意味じゃなく、ノリが惚れてるのは兄ぃだけだと思っていたが…。



「私の時といい、どうして仕事は出来るのに、そういう所は鈍いかな〜。」



半ば飽きれ顔の一葉…私の時は余計だよ。



しかしノリがなぁ〜…言われてみれば、不自然な様々なノリの態度も合点がいく。
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